陰陽論

中国思想では、物事・自然・宇宙の森羅万象を相反する2つの要素:陰と陽に分類しました。 それが「陰陽論」です。

下記にいくつかの事象を陰と陽に分けて並べてみました。 まずは理屈を考えるより、これを見ていただくと感覚的につかめると思います。

太陽 上昇 能動的
下降 受動的

 

ではここでQuestion! 冷えと熱さは?
簡単ですね~、冷えが陰で、熱さが陽です。

次、お腹と背中は? 
背中が陽で、お腹が陰です。その理由は、下の写真を見てください。もともと動物はこのように4つ足です。すると背中が上で外、お腹が下で内、ですから背中が陽でお腹が陰となるわけです。弱いお腹は守られているのです。

最後に、右と左は?
左が陽で、右が陰。ではその理由は、、、?
左右って、いままでのものとはちょっとちがう感じがしますよね。反対を向けば左右も反対になる、すごく相対的なものです。

「君子南面す」という言葉、聞いたことありますか?
帝王は南に向かって座るものだ、ということです。すると、帝王の左手が東、右手が西になります。太陽が昇ってくる東が陽、したがって左が陽、太陽が沈む西が陰、したがって右が陰となります。

東洋医学においては、左側に心臓があるから左が陽という説があります。(心臓は五臓の中で、最も陽になります。)

実際の鍼灸治療において、脈を診るとき、患者さんの左側に立って診ます。鍼を打つのも、左側から打ってます。(気づいてました?) いきなり陰であり内側の右から始めるより、まず、陽であり外側の左から始める方が患者さんが受け入れやすい、ということからです。

右からやったらぜったいいけないという話でありませんが、一応その流儀にのっとってやってます。

まあ、左右の陰陽は特殊ですが、どんな感じが陰でどんな感じが陽か、感覚的につかんでいただければ、と思います。
で、この陰陽、どっちが偉いとかすごいとかいうことはありません。あくまでも同じ軸のあっちとこっちというものです。

この陰陽論、東洋医学・東洋思想を語る上で、最も基本となる考え方です。

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